「雑貨屋で働きたいけど、どんな仕事なんだろう?大変なのかな…?」
興味はあっても、仕事内容が分からないと、自分に合っているのか心配ですよね。
雑貨屋の種類やお店の雰囲気によっても「忙しくて大変そう」「のんびりしててラクそう」「楽しそう」などさまざまなイメージがあると思います。
雑貨とは、さまざまな種類の細かい日用品のことです。
生活雑貨、服飾雑貨、ファンシー雑貨などたくさんの種類があり、身の回りにあるほとんどのものが雑貨です。
ホームセンターや100円ショップのような大規模なお店で扱う商品も、広くは雑貨のカテゴリーといえます。
私自身は、アロマを中心とした癒し系雑貨のお店で、店長として働いていました。
そこで今回は小~中規模の一般的な雑貨屋について、どんな仕事なのか、休みやお給料、メリット・デメリット、雑貨屋に向いてる人・向いてない人などを詳しくご紹介します。
雑貨屋さんって、どんな仕事をするの?
私が務めていたのは、アロマの香りやリラクシング音楽が流れる店内で、癒し系雑貨を販売しているお店でした。
そのため、よくお客様に「毎日こんな癒されるところで働けていいですね」とお声をいただいていましたが、落ち着いた雰囲気とは反対に、雑貨屋は意外とやることが多いです。
雑貨屋の仕事内容
雑貨屋の仕事は、お店でお客様をおもてなしし、商品を販売します。
魅力的なディスプレイやレイアウトで、思わず入りたくなるようなお店作りをすることも大切です。
その他にもお店の営業に関するさまざまな細かい仕事があります。具体的に見ていきましょう。
■開店・閉店作業
開店時
- 釣銭を用意し、レジやクレジットカードなどの機器を立ち上げる
- ショッピングモールなどの商業施設に入っている場合は、お店の区画をシャッターやネットで覆っていることが多いので、それらを外し、お店の掃除をする
閉店時
- 売り上げの計算をして日報を書く
- レジやクレジットカードなどの機器を閉め、売上金の入金や翌日の釣銭準備をする
- 翌日のために品出しや陳列を整えて、お店にシャッターやネットを掛ける
お店によっては、掃除や入金などをする時間帯が逆の場合もありますが、大体はこのスタイルが多いようです。
■レジ
- お会計・袋詰め・ラッピングなどを行なう
■入荷商品の検品・品出し
- 検品…入荷した商品を、納品伝票と相違がないか、汚れや破損がないかチェックする
- 品出し…入荷した商品や売れた商品を、在庫から出して商品棚に並べる
■掃除
- クレンリネス、クリンリネス、クリンネスなど、呼び方やその定義はさまざまだが、お店や商品、備品を掃除してきれいに保つ
■接客
- お客様に声掛けをしたり、商品のご案内などの接客を行なう
■レイアウト変更
- マネキン・トルソーの服を着せ替えたり、POPを付けたり、棚の商品が乱れていたら美しく整えたりする
- 季節に合わせた商品や新商品を提案するための、レイアウトやディスプレー(展示・陳列)変更
■商品発注
- データに基づいて自動で発注されるシステムの会社もあれば、店長が発注を行ったり、部門ごとの担当者が発注するという会社もある
■棚卸
- 年に1回か2回、商品の全在庫の数を数える
- 棚卸は会社にとってとても重要。細かい在庫が大量にある雑貨屋では、かなり大変な作業
大まかにご紹介しましたが、仕事内容としてはこのような感じです。
雑貨屋のお休み・お給料
雑貨屋は、ショッピングモールや百貨店などに入っていることも多く、土日や祝祭日が忙しいというお店がほとんどです。
求人情報でも「土日働ける方優遇」と書かれているのをよく見かけるのではないでしょうか?
土日は絶対出勤?
小規模の雑貨屋では、1日のシフトを2~3人で回すことも少なくありません。
万が一、急な予定や体調不良などで誰かが出られなくなってしまうと、お店の営業に大きく響いてしまうので、曜日や時間帯など柔軟に対応できる方がいてくれると助かります。
とはいえ、無理に合わせると後々しんどくなるので、どうしても無理な日があれば最初から正直に伝えておきましょう。
もし、固定でなくてもいいけど土日も多少は休みたいというのであれば、「土日のどちらかは休みが欲しい」「月に2回ぐらいは日曜休みがあると嬉しい」など、やんわりと相談しておくといいかもしれません。
反対にスタッフの人数が多い大規模な店舗では、人手がある分、調整がしやすいと思います。
社員は土日祝日は出勤になることが多いと思いますが、オフィス街の近くにある店舗など、場合によっては休日よりも平日のほうが忙しいお店もあります。
立地や他のスタッフの事情などにもよるので、社員は絶対土日出勤かというと、必ずしもそうとは限りません。
時給・お給料はどのくらい?
私が勤めていた数年前は、雑貨屋の時給は1,000円前後(900円台が多かったです)でした。
現在でも、雑貨屋の求人情報を見てみると、900~1,000円台ぐらいが多く見受けられます。
都内では1,000円台も多いですが、それ以外の地域では800~900円台の方が多いようです。
社員のお給料は、一概にいくらかというのは難しいのですが、(最近の求人情報や以前に聞いた話などを総合すると)20万円前後といったところでしょうか。
会社によっては、そのほか手当やスキルアップなどで少しづつ上がってくることもあるようです。
店長やマネージャー、バイヤーなどの役職でも違ってくると思います。
雑貨屋で働いて良かったこと
好きな雑貨に囲まれる
いろいろな種類の雑貨屋がありますが、自分の好きな雑貨を選んだほうが仕事の楽しさはアップします。
いち早く新商品を見ることができたり、自分が興味のある商品の知識も深まります。
それを接客やディスプレイに活かして、売り上げにもつながっていくことで、ますます楽しく感じられるのではないでしょうか。
会社によっては従業員割引がある
従業員割引は必ずあるとは限りませんが、好きな商品を安く買えるのは嬉しいですよね。
可愛い商品や友人へのプレゼント用にと、ついつい買いすぎてしまうことも。
ラッピング技術が身に付く
雑貨屋ではギフトラッピングをすることも多いので、自然と技術が身に付きます。
ラッピングのキレイさ、商品の色合いやバランス、詰め方など、ちょっとしたコツが分かれば、自分で好きなものを詰め合わせてプレゼント包装ができます。
例えば2~3個ぐらいのお菓子詰め合わせなど、ちょっとしたお礼をしたいとき、100均のラッピング資材でも可愛くラッピングができます。
私は包装資材や紙袋が昔からなぜか好きだったので、特に楽しかったです。
お客様に喜んでいただけると嬉しい
接客・販売で嬉しかったことは、
- お客様に喜んでいただけること
- 接客を通してお買い上げに繋がること
- ディスプレーやレイアウトを工夫し、その商品がよく売れるようになったこと
でした。
私は接客が得意だったかというと、本音を言えばそうではありません。
ただ、自分が行なったことに対しての反応を直接受けられるのは、やっぱり嬉しかったし、面白さもありました。
これが接客・販売の魅力だと思います。
雑貨屋さんで働いて大変だったこと
どの仕事でも大変なことはありますが、雑貨屋という視点での大変だったこと2点をお話します。
クレーム対応
クレームと言っても、大声で怒鳴られるとか、きつく言われることは少なかったです。
ただ、返品希望だけどレシートを持っていない、すでに使用した商品の返品など、返品条件の対象外のケースではお断りすることはありました。
またどんなに気を付けていても、店側のミスでお客様にご迷惑をお掛けしてしまうこともゼロではありませんし、商品の不良が生じることもあります。
このようなときの対応は、やはり辛い瞬間ではあります。
季節のイベント(クリスマスなど)
プレゼントに適した商品を取り扱う雑貨屋では、クリスマス、母の日、バレンタインデーやホワイトデー、歓送迎会のある3~4月など、イベントがある時期はとても忙しくなります。
特にクリスマスは、12月に入るとじわじわと売り上げが伸び、24日、25日までの数日間は一年で最も忙しい時です。
客数、客単価が上がるのはもちろん、通常のお買い上げと違ってギフト需要が高いので、ラッピングが重なって本当に大変です。
この時期をスムーズに乗り切るには、事前準備や体調管理をしっかりとしておきましょう。
雑貨屋さんに向いてる人はどんな人?
そのお店で取り扱っている雑貨が好き
好きな雑貨であれば興味も湧くし、楽しいです。
新商品の入荷や、接客のために商品情報を覚えたりするのも、好きなものなら積極的に覚えられます。
雑貨自体が細かい物が多いので、細かい物を数えたり、きれいに並べたりするのが好きな人も向いていると思います。
接客が好き
積極的な接客をするかどうかは、社風にもよります。
コスメやアロマなどの特定の知識が必要なお店や、商品の単価が高い服飾雑貨などでは、どんどん声掛けしていく積極的な接客スタイルが多いようです。
お客様と話すのが好きな方、情報共有するのが好きな方は向いているでしょう。
こちらの記事では、求人サイト以外でも雑貨屋の求人を探す方法をご紹介しています。「雑貨屋さんで働いてみたい!」と思った方は、ぜひご覧ください。↓↓↓
『【元・雑貨屋店長が教える】雑貨屋さんの求人情報の見つけ方』
雑貨屋に向いていない人はどんな人?
先にご紹介した通り、細かい商品を扱うこと多いので、細かい作業が苦手な方は飽きてしまったり、つらく感じてしまうことがあります。
また、人と話すのが苦手な方は、積極的に接客していく社風だと、慣れるまでに時間がかかってしまうかも。
買い物をしているときに店員さんに声を掛けられるのが苦手、という方はけっこう多いのではないかと思いますが(私はこのタイプです)、自分がされたくないことを人にするのは、気がすすみませんよね。
働きたいお店がどういう雰囲気なのかを知るには、そのお店に行ってスタッフの方を観察してみるのをおすすめします。
お客様に積極的に話しかけて、商品をアピールするスタイルのお店や、反対に入店時やレジ、セール時の声出しなど、必要最低限の接客だけをするお店もあります。
しかし、自分ではあまり接客は得意ではないと思っていても、やってみると思いがけない喜びややりがいを感じて、新たな道が広がるかもしれません。
目指せるキャリア
最初はアルバイトで入っても、社員登用制度がある会社では社員になったり、いずれは店長やマネージャー、バイヤーなどステップアップができることもあります。
特に店舗数をどんどん増やしている会社では、上に立つ人材が不足しがちなので、普段の勤務態度から信頼を得れば、店長の打診をされるかもしれません。
もし雑貨屋を辞めて転職することになったとしても、販売や接客業をしていたということはアピールポイントになります。
- お客様とお話をして商品を提案・紹介するコミュニケーションスキル
- 細かい作業をする丁寧さ
- レイアウトやディスプレイなどの提案力
など、雑貨屋の仕事を通じて鍛えられる、魅力的なスキルがあるからです。
雑貨屋のお仕事まとめ
今回は特に小~中規模の雑貨屋さんのお仕事についてご紹介しました。
いざ働くときに気になる休みやお給料、メリットデメリット、向いてる人や向いてない人など、雑貨屋の雰囲気がなんとなくでもイメージできたでしょうか?
ショッピングモールに入っているような、おしゃれでゆったりした雰囲気の雑貨屋でも意外とやることはありますが、それほど難しいものではありません。
あまり気負わず、好きな雑貨に触れて楽しみながら働けますように!